百合作品の最も基本的な分類法は、
友情・信頼恋愛
コメディシリアス
によって、それぞれ二分する方法です。

ここでは百合作品を、
A:友情・信頼×コメディ
B:友情・信頼×シリアス
C:恋愛×シリアス
D:恋愛×コメディ
の4系統に分類をし、それぞれ代表的な作品を挙げてみます。


A:友情・信頼×コメディ
代表作品:けいおん!アイカツ!
作中で女性同士の恋愛関係が描かれることがほとんどない、女の子同士の友情や信頼に重点を置いた作品群です。「女の子同士の日常」という言葉がぴったりかもしれません。嫌みなキャラクターが登場しなかったり、ギスギスした人間関係のないことも特徴です。

B:友情・信頼×シリアス
代表作品:魔法少女まどか☆マギカ(アニメ版)ブルーフレンド(1・2巻)
「悲しき運命のヒロインを救う」「いじめや嫌がらせからヒロインを救う」…苦難を乗り越えて、二人の友情・信頼を確認してゆく作品群です。Aに対して「女の子同士の非日常」という言葉が当てはまるかもしれません。鬱な展開が多いです。

C:恋愛×シリアス
代表作品:GIRL FRIENDS屋上の百合霊さん
女の子同士が恋に落ちるがゆえに深く思い悩んでしまう、内的葛藤や外的葛藤を描く作品群です。「百合といえばこのジャンル」と考える方も少なからずいるようです。
(ストロベリーパニックは例外で、同性が恋愛することに対する葛藤はないのですが、ドロドロの三角関係を描いているためにここに該当します。)

D:恋愛×コメディ
代表作品:その花びらに口づけを桜trick
女の子同士が恋愛関係になるが、そのことに対してキャラクターがほとんど葛藤を覚えない作品群です。


もっとも基本的な分類ということで、それぞれのジャンルの代表的作品を挙げてみました。
しかし今回、「マリア様がみてる」「Candy boy」「神無月の巫女」「咲-saki-」「野ばらの森の乙女たち」「きらら系諸作品」「つぼみ連載作品」「百合姫連載作品」…など、星の数ほど存在する百合作品のほとんどにはまったく触れていません。
また上の単純な四系統では、これらの作品をうまく分類できないでしょう。(「マリア様がみてる」はコメディかシリアスか、友情か恋愛か…単純に二分してよいものなのかという問題があります)
そこで次回は、百合四系統分類を元に表を作成し、コメディとシリアスの濃度、友情・信頼と恋愛の濃度を元に、より詳細に百合作品を分類していきます。